レインボー・ダイエット

太陽が輝く夏には数多くのカラフルな野菜や果物が旬を迎え、私たちの目を楽しませてくれます。これらの色素部分には、色によって働きの異なる抗酸化物質が含まれ、赤ならトマトなどのリコピン、黄色ならスイートコーンなどに含まれるβ-カロチン、紫キャベツなどの紫色や青みを構成するアントシアニンなどが該当します(1)。植物由来の抗酸化物質は「ファイトニュートリエント」という名でも呼ばれ(1,2)、生理活性物質として私たちの代謝機能を幅広くサポートする優れものです。

私たちのからだが酸化することは、老化を意味します。 例えば、油が酸化した場合にはべっとりとしてサラサラ感がなくなるという状況を血行に置き換えるとか、金属が退化して錆び付くような状況を思い浮かべると理解しやすいと思います。 抗酸化物質は、その名のとおり酸化を防ぐ機能を持ち備えているため、アンチ・エイジング的な効果を発揮するものと捉えることもできます。

野菜や果物の抗酸化作用に関する記述は数多くありますが、一風変わったところでは、チャクラ・システムのような発想に基づき、ファイトニュートリエントの色素を調査した文献もあります。それによると各色が受け持つ主な機能は、以下のように分類分けされます(2):

*赤色…………抗炎症作用、一般的な抗酸化作用、免疫機能の調節
*オレンジ色…脂溶性の組織に対する抗酸化作用、ホルモン調整、排卵や生殖能力における役割
*黄色…………抗酸化作用、酵素の活動、胃の動きや機能調整、血糖の安定、腸内細菌をサポート
*緑色…………抗酸化作用、血管のサポート、健康的な循環とメチレーション(代謝)における役割
*青/紫色……抗酸化作用、脳機能サポート、健康的な気分の安定、神経細胞の健康をサポート

この調査では、研究者が調査基準としていた色別の抗酸化作用が、チャクラの性質とほぼマッチするという結果を得ています。この研究テーマ自体を思いつく発想が、とてもユニーク。
(注:文献中「チャクラ」という言葉は使われていませんが、色分けのコンセプトはチャクラそのもの。)

ファイトニュートリエントのなかでも、特にポリフェノールの各種は、抗酸化作用はもちろん、私たちの体内時計を通して代謝を調節することなどが、近年の調査で明らかとなっています(3)。抗酸化物質の全貌はまだ明らかではありませんが、自然環境と個々の生命体をシンクロさせるメカニズムは、きっと全てが完璧に繋がるようにデザインされているのでしょう。これらの効果を最大限に得るには、季節の野菜や果物から多くの色を少しずつ幅広く選ぶ「レインボー・ダイエット(虹色の食事)」が理想的です。食事は、喜びや楽しみとともにいただくと、その時間をさらに豊かなものにします。色が鮮やかなら、視覚的にも楽しい食卓を演出するはず。もし、お皿に盛られているものが白や茶系で占めるなら、自然の力で美しい色に育った季節野菜を足してみてはいかがでしょう。

by ナチュロパシー・ジャパン/ゆり子

 

参照:

  1. Di Gioia F, at al. (2020). ‘Grown to Be Blue –– Antioxidant Properties and Health Effects of Colored Vegetables. Part II: Leafy, Fruit, and Other vegetables’, Antioxidants, 9(97). doi:10.3390/antiox9020097
  2. Minich, D. (2019). ‘A Review of the Science of Colorful, Plant-Based Food and Practical Strategies for “Eating the Rainbow”’, Journal of Nutritionand Metabolism. doi: 10.1155/2019/2125070
  3. Arola-Arnal A, et al. (2019). ‘Chrononutrition and Polyphenols; Roles and Diseases’. Nutrients. 11(2602). doi:10.3390/nu11112602